こちらの記事ではボードゲームのスシゴーについてのルールやカードの役割についてご紹介します。
スシゴーとは?
プレイヤーは寿司屋の客となり、目の前を回ってくる手札の中から「これだ!」と思う一皿(カード)を選び、自分だけの最高の寿司コースを作り上げていきます。 どのネタを取るか、あえて見送るか。次に回ってくる手札を想像しながら悩む時間も、このゲームの楽しさのひとつです。
ルールはとてもシンプルで、初めて遊ぶ人でも数分の説明で理解できます。対象年齢は7歳以上とされていますが、大人同士で遊んでもしっかり盛り上がり、1ゲームはおよそ20分ほど。
可愛らしいイラストに癒されながら遊べる一方で、「あ、それ取られた!」「今それ回す!?」 といった声が自然と飛び交う、ほどよく戦略的な駆け引きも味わえます。
短時間でテンポよく遊べて、終わるころには「もう1回やろうか」と誰かが言い出す——。
そんな“おかわりしたくなる”魅力を持った、世界中で愛されている名作カードゲームです。(日本では一時的に品切れのストアも多かったことがあります。)
【基本ルール:ゲームの目的と進め方】
1. ゲームの目的
ゲームは全3ラウンドで構成されており、各ラウンドで獲得したポイントの合計が最も高いプレイヤーが勝者となります。 1ラウンドごとの判断の積み重ねが、最終結果に大きく影響するのがスシゴーの面白さです。
2. ゲームの準備(セットアップ)
108枚のカードをすべてよく混ぜ、山札を作ります。 参加人数に応じて、各プレイヤーに以下の枚数の手札を配ります。
- 2人:各10枚
- 3人:各9枚
- 4人:各8枚
- 5人:各7枚
残ったカードは使わないので、まとめて箱に戻しておきましょう。
3. ラウンドの流れ
各ラウンドでは、全員が同時に行動するのが特徴です。 以下の流れを、手札がなくなるまで繰り返します。
カードを選ぶ 手札の中から、自分が欲しいカードを1枚だけ選び、裏向きで自分の前に置きます。
一斉に公開 全員が選び終えたら、同時にカードを表向きにします。 公開したカードは、そのラウンド中ずっと自分の場に残ります。
手札を渡す 残った手札をすべて、左隣のプレイヤーに裏向きのまま渡します。
繰り返し 隣から回ってきた新しい手札を受け取り、再び1枚選びます。 これを、全員の手札がなくなるまで続けます。

4. ラウンドの終了と得点計算
全員の手札がなくなったら、そのラウンドは終了です。 最後の1枚が回ってきたら、そのまま場に出して自分のカードとします。
場に出したカードの種類ごとに得点を計算し、スコアシートなどに記録します。
得点計算が終わったら、「プリン」カード以外はすべて捨て札にします。 プリンだけはデザートとして、ゲーム終了時まで大切に取っておきましょう。
この流れを、合計3ラウンド行います。
5. ゲームの終了
3ラウンドがすべて終わったら、最後の得点計算を行います。 ここで、取っておいたプリンの枚数に応じたボーナス(またはペナルティ)を加算します。
最終的な合計点数が最も高いプレイヤーが勝者です。 もし点数が同じだったプレイヤーがいる場合は、プリンをより多く持っているプレイヤーが勝利となります!
このゲームを例えるなら、 「全員で同じ回転レーンを囲み、流れてくるお皿を1枚ずつ取っては、隣に流していく」 ような感覚です。
自分の得点を伸ばすために好きなネタを確保するのも大切ですが、 隣の人が狙っている“高得点のネタ”をあえて取って邪魔するのも、立派な戦略のひとつ。 お寿司をテーマにしながら、自然と心理戦が生まれるところこそが、スシゴー最大の魅力と言えるでしょう。
Sushi Go! カード一覧
以下はそれぞれのカードの役割です。注意点や狙う際のコツも記載しています。

にぎり寿司(たまご・サーモン・いか)
最もシンプルで基本となるカードです。
得点条件
- カードの数字がそのまま点数
- いか:3点
- サーモン:2点
- たまご:1点
注意点
単体では低得点ですが、「わさび」と組み合わせると大きく伸びます。
ヒント
接戦の終盤の「確実な得点源」として重宝します。

わさび
にぎり寿司の味を引き立てる、コンボ専用カードです。
得点条件
- 単体は0点
- 後から取った「にぎり寿司」1枚の点数が3倍
- 例:わさび+いか=9点
注意点
- わさび1枚につき、乗せられるにぎりは1枚だけ
- わさびの後に別カードを挟んでも効果は維持され、次の「にぎり」に強制的に適用されます。わさびの後に「にぎり寿司」を最後まで取らなければ単体では0点となります。
ヒント
狙いの「いか/サーモン」をカットされると、たまごに乗せる or 0点リスクもあります。

天ぷら・さしみ(セット役)
複数枚集めることで高得点になるカードです。
得点条件
- 天ぷら:2枚1セットで5点
- さしみ:3枚1セットで10点
注意点
必要枚数に届かない場合は0点です。
ヒント
さしみ10点は強力ですが、3枚目を止められやすい(あと1枚で阻止される)点に注意。

餃子
集めれば集めるほど価値が上がるカードです。
得点条件(1ラウンド内)
- 1枚:1点
- 2枚:3点
- 3枚:6点
- 4枚:10点
- 5枚以上:15点
注意点
競合が多いとお互い伸びず、効率が落ちることがあります。
ヒント
誰も集めていないなら独占しやすく、一気に15点を狙えます。

巻き寿司
アイコン数を競う、マジョリティ争いのカードです。
得点条件
- カード上部の「アイコン合計数」で順位を決定
- 1位:6点 / 2位:3点
注意点
- 競うのは「枚数」ではなく「アイコン数」(1枚で3アイコンのカードもあり)
- 1位が複数:6点を分け合い、2位の点数は発生しません
- アイコンが1つもない場合:対象外で0点
ヒント
最低でも「1アイコン」は確保しないと0点になりやすいです。

プリン
ゲーム終了時にだけ得点になる「デザート」です。
得点条件(全3ラウンド合計)
- 最も多い:6点
- 最も少ない:-6点
注意点
ラウンド終了時に捨て札にならず、ゲーム終了時(3ラウンド終了)まで保管します。
ヒント
- 2人プレイでは特殊ルールで失点(-6点)がありません
- 合計点が同点なら、プリンが多い人が勝者

お箸
特殊な効果を持つ、戦略的なカードです。最終得点には関与しない。
得点条件
0点
効果
自分の場にお箸がある状態で、以降のターンに「スシゴー!」と宣言してお箸を手札に戻すと、 そのターンだけ手札から2枚出せます(お箸と入れ替えるイメージ)。
注意点
使ったお箸は手札に戻り、隣のプレイヤーへ渡ります。
ヒント
「この手札からどうしても2枚欲しい」勝負どころで使うと最大効果です。ただ、得点計算時に自分の場にお箸があっても0点なので、どこかのタイミングで利用しましょう。

しょうゆ(追加ルール用)
設定でONにした場合に追加される特別なカードです。
得点条件
ラウンド終了時に「背景色の種類(色数)」が最も多いプレイヤーが4点獲得します。
注意点
色数が同率1位でも、該当者は全員4点もらえます。Board Game Arenaで遊ぶ特にONにすることができます。
「お箸カード」の使い方
スシゴーの中でお箸のカードは少々ルールがわかりにくいカードです。

お箸は手札に回ってきた時は、普通の食べ物カードと同じように1枚だけ自分の前に出すことができます。そのターンはそれで終了です。
しかし、それ以降のターンでもし自分の手札にどうしても2個を場に出したい時があると思います。その場合、自分の場にある お箸を「スシゴー!」と言いながら取って、自分の手札から2枚を場に出すことができます。 そうすると、場からお箸を手札に戻しているので、場に出した数はみんなと同じになり、手札の枚数を同じになります。
なので、どうしても確保しておきたい 食材が来たときのために先に自分の場に置いておくような使い方です。しかし、お箸自体は最後には得点にならないので注意が必要です。
2人プレイ時の注意点・コツまとめ
スシゴーは2〜5人で遊べますが、2人プレイではルール自体は同じでも、ゲームの感覚が大きく変わります。 ここでは、初めて2人で遊ぶときに知っておきたいポイントをまとめます。
① プリンの「マイナス点」が発生しない
2人プレイでは、プリンの最少枚数によるマイナス6点がありません。 つまり、プリンは「取れたらラッキーなボーナス要素」になります。
そのため、多人数戦のように 「プリンを取らないと負ける」 というプレッシャーは弱く、無理に集めに行く必要はありません。多く持っていればプラス6点ですが、少なかったからと行ってマイナス6点にはなりません。 (英語の公式ルールPDFより)
② 妨害の影響が非常に大きい
2人プレイでは、相手=次に回す相手が常に同じです。 そのため、
- 相手が欲しそうなカードを取る
- あえて自分は使わないカードをカットする
といった行動が、そのまま相手の得点を大きく左右します。
多人数戦よりも、「自分の得点を伸ばす」より「相手の得点を止める」判断が重要になります。
③ さしみ・天ぷらは完成させにくい
2人プレイでは1ラウンドあたりの手札枚数が多く(10枚)、 カードの巡りも読みやすいため、相手に狙いを察知されやすいです。
特に、
- さしみ(3枚セット)
- 天ぷら(2枚セット)
は、あと1枚のところで止められやすいカードです。途中で無理そうだと感じたら、早めに別の戦略へ切り替える勇気も大切です。
④ 餃子は「独占できるか」がカギ
餃子は、相手が少しでも集め始めると価値が下がります。 2人プレイでは、
- 相手が全く餃子を取っていない → 独占を狙う
- 相手が1〜2枚取り始めた → 深追いしない
といった見極めが重要です。
中途半端に競り合うと、2人とも点数が伸びない結果になりがちです。
⑤ 巻き寿司は「最低1アイコン」を忘れない
巻き寿司は、1枚も取らないと得点計算の対象外になります。 2人プレイでは相手との一騎打ちになるため、「完全に無視する」よりも、最低1アイコンだけ確保する意識が大切です。
⑥ お箸は決定力の高いカードになる
2人プレイでは、1回の選択が勝敗に直結しやすいため、 お箸による「1ターンで2枚取り」は非常に強力です。
- わさび+にぎりを同時に揃える
- 相手の狙いカードを2枚まとめて奪う
など、勝負を決める一手になりやすいカードです。
⑦ 「読み合い」が最大の魅力
2人プレイのスシゴーは、 カードゲームというより、ほぼ心理戦になります。
- 相手は次に何を取るか
- あえて取らせない方がいいカードは何か
これを考えながらプレイすると、 多人数戦とは違った、濃密な駆け引きを楽しめます。
まとめ:2人プレイは「静かで熱い」
2人プレイのスシゴーは、
- テンポが良い
- 運より判断が出やすい
- 相手との読み合いが濃い
という特徴があります。
「家族やカップルで短時間遊びたい」 「じっくり頭を使って遊びたい」 そんな場面では、2人プレイのスシゴーは特におすすめです。
